【エッセイ】ワーキングマザー vol.12

投稿日: カテゴリー ワーキングマザー

夏。

夏。

夏。

照りつけるような日差しは鉄分不足の体にはしんどいほどだ。

出産前までは高級な日焼け止めを念入りに肌が露出している部分に塗ったくっていたが、今はもうそんな時間があれば、子供の体に塗ったくり、余ったクリームを自分に塗るくらいだ。

子供たちは暑さなど全く関係がなく、今朝も元気にプールバッグを持って登園した。次男坊は水遊びの時間が終わっても出たがらず、地面と一体化して一人でストを起こすようだ。2歳になろうとしている今、自我が芽生え、思い通りにならない時に上げる奇声はこちらの耳の鼓膜が破れそうになる。

世間はすっかり夏休みの雰囲気を出し、他のご家庭ではもう旅の予定を組み、海外旅行へ行く家族も多い中、我が家は何の計画もまだ立てていない。

保育園の仲良し家族と予定している1泊2日のキャンプだけでも十分夏休みの思い出となりそうだが、ここは親としてどこか連れていってやりたいなと思いつつも、仕事と生活に追われ、7月になってしまった。

(そういえば、俺結婚したわ。)

(そう、おめでとう。)

数日前にやり取りしたラインが頭をよぎる。

意味はないけど伝えようと思った?たまたま伝えようと思った?伝えなきゃと思った?

なんであれ、伝えてきた。

そして、思いのほか冷静な自分がいた。

若気の至りともいえる思い込みに近い愛情は執着へと変わり、気づいたら慢性化していた。20年経った今でもお互いを気づかい、なんでもないやり取りを気分でかわす。

幸せになればいいと心から思う。

かつて、愛し合い、傷つけあった2人が大人になり、家庭をそれぞれ持ち、責任を持って生活をしている。それだけのこと。

夏休みは九州に決めた。

別にあいつの住む街を見たいからではない。飛行機代も安く済んだし、友達もいるし、こんなことでもなければ行くこともないだろうからそこに決めただけのこと。

会いたくないわけでも会いたいわけでもない。どうしてるかなとは思うが、別に元気じゃなくたっていい。その程度だ。

最近、仕事の関係で休日も家を空けることが多い。

旦那もイベントが週末に入ると、夫婦で交代で、家を空けていたりする。

疲れて帰ってきてドサッとソファに腰をかけ、部屋を見渡すと、あまりにも散らかっているのでそこでまたドッと疲れが出る。

タイミングが悪いとそこで夫婦同士で衝突し、片づけをちゃんとやらない長男に怒りの矛先が向き、思い通りにならないとキーキー奇声を上げる次男に苛立ちが増す。

「ママ、お腹すいたー。」

さっき食べたばっかりなのに新陳代謝が良いのかもうお腹がすいたらしい5歳の息子。思春期を想像しただけでも恐ろしい。米は毎日一体何合炊くことになるんだろうか。

「うどんでいい?」

「うん!冷たいのね!」

この無邪気な笑顔に一瞬で癒され、先ほどまでの苛立ちも一瞬で消えた。

その度に思うことは、私は男のくしゃくしゃな笑顔に弱い。

そして、嫌でもまたあいつを思い出す。

(私、専業主婦じゃん?社会と繋がる方法って旦那しかないのよ。だから旦那が一番の話し相手で、旦那抜きの生活なんて想像しただけでも死んじゃう!旦那大好き!)

そう言ってた友人は、ラインでも言ってたように3人の子育てに追われながら、旦那と子供のために毎日過ごしている。

私からすると妻の鏡。

自分にその忠誠心のようなものが欠けているせいもあって共働きなのかもしれないが、専業主婦にはなれても、旦那大好き!という気持ちを持続させることは出来ないなとつくづく感じる。

だけど、あらゆる療法のように脳を上手に誤魔化す術はついた。

そういう意味では、前髪を上げ、夜遅くにうどんを茹でる私も、ある意味妻の鏡だと思う。

Writer:

1982年生まれ。世田谷区在住。帰国子女。2児の男の子のワーキングマザー。
先月より(2016年9月)、息子たちとの時間や家族時間を増やしたく、OLを思い切って脱出し事業を始めました。4歳の息子を経営に加え、初の家族経営型 website ”Charlie House" http://charliehouse.jp/では、家族で良いと思うコ ト、ヒト、モノや日常をご紹介させていただくことで子育て世代へにヒントをお届け出来ればと思っております。私たちが目指すのは家族の笑顔が増えることです。独自の子育て論と型にハマらない新しいママの働き方を掲げながら、自然派のワークショップも開催しておりますのでチェックしてみてください。

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